臨床検査技師、衛生検査技師等に関する法律の
一部を改正する法案成立

― 附帯決議をつけて ―

 平成17年4月21日午前11時10分参議院第43委員会室において、岸宏一厚生労働委員長(自由民主党山形県選挙区)が臨床検査技師法改正案を読み上げ、足立信也(民主党大分選挙区)、小池晃(日本共産党比例)、福島瑞穂(社会民主党比例)ら各議員により1時間10分にわたる質疑が延々と行われた。その後、場内各議員へ挙手にて賛否を求めた結果、全会一致で可決された。さらに、自由民主党、民主党新緑風会、公明党、日本共産党、社会民主党護憲連合の各派共同提案による、以下の附帯決議がつけられた。

散会 午前10時14分

【改正法案】
臨床検査技師、衛生検査技師等に関する法律の一部を改革する法律案(衆第一三号)
(衆議院提出)要旨
 本法律案は、医療の高度化及び検査の機械化、情報化等の進展に伴い、業として臨床検査を行う者の質を担保し、検査の正確性を確保するための措置を講じようとするものであり、その主な内容は次のとおりである。
一. 法律の題名を「臨床検査技師等に関する法律」に改める。
二.

臨床検査技師の定義については、「医師又は歯科医師の指示」の下に各種検査を行うことを業とする者に改める。
三. 臨床検査技師の名称を用いて行う生理学的検査の項目を、省令において定める
四.

 
衛生検査技師の資格は廃止するものとし、この法律の施行の際現に衛生検査技師の免許を受けている者 については、業務を継続して行うことができることとする等の経過措置を設ける。
五.
 
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
【附帯決議】
改府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一.
  
検査技術・検査機器の高度化、複雑化に十分対応できるよう臨床検査技師の資質の向上に努めること。
二.
 
臨床検査技師が行うことのできる生理学的検査の範囲については、医療提供体制の変化や医療技術の進歩に応じた見直しを図っていくこと。
三.


 
人体から排泄され、又は採取された検体に係る第二条に規定する検査のうち、高度な医学的知識及び技術を必要とするものについては、検査の適性を確保するため、臨床検査技師等の専門的知識や技能を有する者が行うことが望ましいことから、周知に務めること。
四.

 
超音波検査等のうち高度かつ緻密な生理学的検査については、検査の正確性及び検査を受ける者の安全を確保するため、できる限り医師又は歯科医師の具体的な指示を直接受けて行われるよう、関係機関の指導に努めること。
五.

 
前項に掲げた検査について、医師又は歯科医師の具体的な指示を直接受けられない場合は、相当程度の知識・経験を有した臨床検査技師が検査を行うよう周知に努めること。
右 決議する。
以 上  
平成17年4月21日国会で可決された内容です。


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